山行       杜牧

遠上寒山石径斜
白雲生處有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅于二月花


書き下し文

遠く寒山に上れば石径斜なり
白雲生ずる處人家有り
車を停めて坐に愛す楓林の晩
霜葉は二月の花よりも紅なり


訓読

とおくかんざんにのぼればせっけいななめなり
はくうんしょうずるところじんかあり
くるまをとどめてそぞろにあいすふうりんのばん
そうようはにがつのはなよりもくれないなり

現代語訳

遠く寒山に登れば石の多い道が斜めに続いていて
白雲が生まれるような頂上付近にも人家が有る
車をとめて何となく楓林の夕景を見る
霜が降りて変色した葉は桃の花よりも紅く美しい


押韻
「斜」「家」「花」